技術サービスServices

事例

ICT ~老朽化点検・生物調査・環境調査~

ICT とは、「Information and Communication Technology( 情報通信技術)」の略で、通信技術を活用したコミュニケーションを意味します。

ICTを活用することで、危険が伴う作業の無人化や恒久的な観測、ヒューマンエラーの予防など現地作業の効率化・生産性の向上を図ることが可能となります。

弊社ではUAVやROVで取得した画像の解析、三次元点群データとしての空間情報の活用、ユビキタス技術を利用した観測機器の利用などにより、作業の効率化や連続的な観測データ取得などに取組んでいます。

たとえば

  • 施設の老朽化点検
    UAVやROVにより得られた画像から、ひび割れの抽出やひび割れ幅の測定、空撮画像をSfM処理することで生成される三次元点群から、縦横断面より沈下量の評価などに取組んでいます。目視での見落としの低減や、危険箇所での安全な計測が可能となります。
  • 生物調査
    魚礁効果の検討や蝟集量の把握に、ROVや計量魚探を活用しています。ROVにより撮影された魚礁周辺の動画から、AIを活用した魚類の蝟集状況の把握や魚種判別に取組んでいます。また、計量魚探での連続観測により、蝟集量の基礎データ取得に取組んでいます。
  • 環境調査
    マルチビームを搭載したUSVでの海底地形の把握や、IoT観測機器を用いて取得した環境情報の活用に取組んでいます。反射強度解析によりマルチビームで得られた点群から底質判別の実施や、IoT観測機器を用いた水質の監視や漂砂検討への活用に取組んでいます。

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i-Construction
~測量・数量算出・施工~

人口の減少や安全性の確保の課題解決に向けて、国土交通省では平成28年より建設現場においてICTの活用等を行うi-Construction を推進しています。現在、様々な分野でICT 施工が実施され、ICT 活用が進展しています。

弊社ではUAV を用いた空中写真測量、マルチビーム測深機を利用した深浅測量により三次元点群データの取得、処理・解析を行うことで、ICT を活用した施工管理をお手伝いしています。

たとえば

  • ブロック据付工
    消波ブロックは海上から海底にかけて連続的なデータが必要です。そこで、UAV を用いた空中写真測量とマルチビームを用いた深浅測量を実施し、それぞれのデータを統合することで海上と海中が一体となった三次元点群モデルを作成します。
  • 基礎工
    防波堤の基礎工は海中作業となるため、施設の状態や作業の進捗状況の把握が困難な場合が多くみられます。このため、マルチビームによる面的な三次元測量を実施することで、施設の状態を可視化し、設計データとの比較より、施工精度の向上に寄与します。
  • 浚渫工
    国が取り組むICT 施工のなかで、浚渫工への三次元測量の導入は比較的早い段階から試行されており、測量マニュアルやガイドラインが整備されています。今後、浚渫工における三次元測量の本格運用が始まります。

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漂砂特性の把握
~海岸侵食・航路および泊地の埋没対策~

一般的に漂砂とは、波や流れなどにより海底面の砂礫が移動する現象です。広義では、飛砂も漂砂として扱われます。

漂砂による問題は全国の漁港・海岸で発生しています。

たとえば

  • 漁港や港湾の水域施設の機能低下
    港口や航路の水深が浅くなり、船舶航行の安全性・効率性が損なわれる
  • 漁場の埋没
    魚礁や増養殖場が埋没により、機能が低下する
  • 汀線変化への影響
    防波堤などの施設を整備することで、周辺の環境が変化して海岸侵食や堆砂が促進する

これらの問題を解決するために、さまざまな対策が実施されます。漂砂特性を把握することは、対策の方針を決定するための基礎資料となります。

弊社では以下のような方法で、漂砂特性を把握するための調査を行っています。

  • 深浅汀線測量
    測深機(単素子・マルチビーム) やUSV、UAV、GNSS、レベル等を用いて地形を把握
  • 波浪流況調査
    波高計、流速計等を用いて波浪流況特性を把握
  • 飛砂観測
    定点カメラを用いて砂面変動を観測し、飛砂と堆砂の関係を把握

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自然災害による被災
~調査・解析・提案~

地震、台風、津波等の自然災害によって、毎年多くの漁港・港湾施設に被害がおよんでいます。災害が与える影響として、高波浪による消波ブロックの飛散により背後地への浸水や消波効果のための機能低下、さらに漁業活動の低下等が挙げられます。

これらの影響を最小限に抑えるため、被災状況の把握は迅速に対応し、漁港等の機能回復を図らなければいけません。

弊社では様々な被災状況に合わせた調査方法を選定し、迅速かつ効率的な調査を実施します。
また、調査結果をもとに被災時のメカニズムを解析し、施設の機能評価を踏まえて復旧工法をご提案します。

災害調査事例

① 災害発生

  • 北海道近辺で発達した低気圧によって日本海沿岸で高波浪が発生
  • 消波ブロックが飛散する被災が発生し、漁船の航行に支障をきたした

② 現地調査
被災状況を把握するため、

  • 水中部⇒マルチビーム・水中目視観察
  • 陸上部⇒UAVを利用した調査を実施

③ 詳細把握/解析復旧

  • 飛散した消波ブロックの数および詳細な位置・形状把握
  • 調査結果および地形特性を踏まえた被災メカニズムの解析
  • 飛散した消波ブロック⇒破損の有無から撤去・流用個数を決定

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魚礁・増殖場の効果の把握

日本全国に様々な規模、大きさの魚礁・増殖場が整備されており、魚の餌場、産卵場になるだけでなく、蝟集する魚を漁獲対象とする有効な漁場として利用されています。

魚礁や増殖場は整備するだけではなく、その魚礁効果を様々な視点や方法で調査・確認することによって、魚礁整備効果の評価新たな魚礁を設置する際の資料に繋がります。

代表的な調査手法

① 海域基礎調査:調査海域の基礎データを収集・解析

  • 水温、塩分、溶存酸素などの鉛直分布測定、長期観測
  • 海水の成分測定・分析(水産用水基準など)、底泥の採取・分析(粒径、成分など)
  • 海域の流況観測(単層、多層)および解析

② 餌料環境調査:海域に生息する餌料生物を調査・分析

  • プランクトンの採取および生物種の同定、個体数の計測
  • 底生生物の採取および生物種の同定、個体数の計測

③ 生息状況調査:魚礁に生息する魚類等の生物量を調査

  • 漁獲物(刺し網、釣り)の種、大きさの計測、胃内容物分析
  • ROV、計量魚探による魚礁への魚類蝟集状況の把握

これらの調査を複合して実施、解析することで、様々な魚礁効果を推測することが可能になります。
たとえば :
底生生物調査×底質調査→底質の粒度環境と生物量の関係性
餌料環境調査×漁獲調査→生息している生物と魚類が食べているものの関連性

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磯焼け対策の検討 ~資源回復に向けた藻場の造成・保全~

背景

近年、日本海沿岸では磯焼けが進行しており、ウニやアワビ等の磯根資源の枯渇が問題となっています。そのため、資源の回復に向けた藻場の造成や保全といった対策が課題となっています。

弊社の取り組み

弊社では、磯焼け海域における藻場調査を通じて現状を把握するとともに、磯根資源の回復に向けた対策を検討しています。また、UAVやタイムラプスカメラなどを応用した解析手法の開発にも取り組んでいます。

  • 藻場調査
    有用な磯根資源であるウニやコンブの現存量を把握し、磯焼けの要因を検討
  • 藻場分布解析
    UAVを活用することで広域での藻場分布を把握
  • 定点撮影
    タイムラプスカメラを活用し、藻場の季節変動や魚介類の行動を把握
  • 藻場保全・創出の検討
    ハード・ソフトの両面から藻場の保全・創出を検討

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漁港ストックの有効活用
~未利用水域における活用方策の検討~

背景

近年、高齢化や人口減少に伴い、漁村では過疎化が進行しており、将来的な水産物の供給不足や担い手不足の問題が発生しています。このことから、漁港内における未利用水域を有効活用した漁獲量の向上や漁村の活性化が重点課題となっています。

弊社の取り組み

弊社では漁港の静穏性を活かし、港内水域を魚介類の養殖場としての活用や漁港施設における藻場や生息場等の付加価値の創出に取り組んでいます。しかし、漁港水域の有効活用では、「港内の有機物蓄積(底質のヘドロ化)」や、それに付随して発生する「貧酸素水塊」などが問題となっているため、これら環境条件の把握や対策を検討するため、以下のような調査を実施し、漁港ストックの有効活用の検討に取り組んでいます。

  • 水温・溶存酸素観測
    港内の水質環境を把握し、魚介類生息の可否を検討
  • 水質・底質調査
    魚介類の生育に影響する有機物汚濁や環境負荷の把握
  • IoT技術の活用
    港内蓄養の労力削減に向け、水質観測ブイ等のIoT技術の活用を検討
  • 環境創出の検討
    漁港施設の付加価値化を目的とした藻場や生息場の創出の検討